ブリッジインターナショナル②

今回は、電話やメールで行う非訪問型営業(インサイドセールス)で企業営業を支援するサービスを展開しているブリッジインターナショナルについて書いてみようと思う。

この銘柄は最近、DAIBOUCHOUさんが注目銘柄として、取り上げられた銘柄ですが、

株ブロガーとして有名な弐億貯男さんが保有している事で、注目した銘柄。

 

アウトソーシング事業をメインしているが、松山などの地方都市にオフィスを開設して地方の優秀な人材活用している事がこの会社の強みのひとつだと思われる。女性を活用しているのも特徴。

知名度が低いので、大都市では、人材を集めるのが難しいからそうしてきたのだと思いますが、最近は、新宿・横浜にオフィスを開設しており、首都圏での需要は高まってきているのだと思われます。

 

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と言う事で決算の振り返りをしたいと思う。

 

目次

 

 

1Q決算

売上・利益とも順調に推移しています。毎年過去最高の業績を更新しており、堅調に推移しています。四半期別の売上も見ても、それほど大きなブレはないように思います。

収益モデルがストック型ビジネスなので、それほどブレはないように思います。

利益がへこんでいるのは、昨年の分は先行投資(オフィス開設・クラウドツールの費用)だと思いますので、あまり気にはしていません。

利益率も10%前後で安定しています。

今後の成長戦略にデジタルインサイドセールス を上げていますので、その成長性と利益率の変化には注視したいと思います。

 

 

 

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セグメント別業績

 

事業別の売上構成を見ると、メインのアウトソーシング事業が好調なようです。

前期のサービス提供企業は99社。1Qでの提供企業は71社(前期の2Qの段階で70社)

のようです。

I R資料によると既存顧客の売上構成がほとんどでかなり高い印象を持ちます。特定の企業の影響が業績に影響を大きいように思えます。ただ、大手外資系IT企業がメイン顧客ですから、それほどコロナの影響はないと思われます。新規顧客のターゲットも国内IT企業なので今後の売上期待はあるように思います。(個人的な見解ですが)

5年以上の顧客の売上平均9800万(年間)15社  上位10社の売上平均 1.6億

3年以内の顧客の売上平均1200万(年間)71社  1社当たり売上平均  3200万

ただ、アウトソーシング事業なので、高い伸びはそれほど期待はできないと思いますが。

 

 

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コロナウイルスの影響

 

やはり影響は受けにくい事業のようです。

もともと法人営業は、人手不足と、働き方改革の影響で、効率化が求められていたそうなので、営業の方法も今後変わっていくのかもしれません。

欧米のインサイドセールス人員が30-50%ぐらいになっていますが、日本ではまだ数%だと言われていますが、進むのでしょうか?今までは外資系を中心に進んでいましたが、それが国内のIT企業に進んでいます。日本の企業が既存の営業スタイルを変えられるのかはわかりませんが、この会社はインサイドセールス のノウハウを持っていることので期待はできると思いますが、やはり人材がリスクだと考えているようです。今の状況では、採用活動も難しくなっていますので、人材の確保と人材の育成が進むのか?ポイントのように思います。

 

 

 

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今期の業績予想

アウトソーシング事業は既存顧客に注力していくようです。これは昨年と変化はありません。

コンサル事業は内製化支援は増収計画のようです。

アウトソーシングするより、内製化した方が、コストがかからない事と、インサイドセールス のノウハウを企業は蓄積できるのですが、どう進めていいかわからない企業も多いので、内製化支援サービスなどのコンサル事業にも今後力を入れていくでしょう。今は、市場自体がほとんどない状況ですから、この市場を拡大される事が重要になっていきます。

 

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バランスシート

 18年に上場して、財務状況はよくなっていますね。

ほとんど有利子負債もないようです。業績も安定しています。

3年売上成長率は12.7%  営業利益成長率10.4%

 

それよりも、特定の取引先の割合が高いのが気になる。

日本マイクロソフト(売上構成12%)

 

オフィスの賃貸料1.2億→1.5億に新宿と横浜に新設。(2つのオフィスで100名規模のキャパ)

現状は松山(120名)と福岡(60名)がメインでインサイドセールスを行う。

首都圏で優秀な人材を集める事ができるのか懸念がある。

会社の口コミを読むと給与に対する不満が大きい。退職者も多いみたい。

女性がかなり多いようだけど、女性の多い職場ってどうなんだろう?

休みは取りやすいようだがら、育休などは取りやすく、女性が働きやすい印象を受ける。

社員のモチベーションはそれほど高い印象は受けない。

 

 

 

 

 

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株価推移

 

2018/10/3に上場。

初値4920円、公開価格の約2.1倍に時価総額は82億。

公開価格2310円を超えられていなかったが、5月の決算後にこの株価を超えてきた。

 

4/23■ 2,857円   (+5.8%)
 ブリッジインターナショナル<7039>が急反発。22日の取引終了後、マレーシアでITサービスを展開するTKインターナショナル社とインサイドセールス(非対面の営業活動)事業で業務提携すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。今回の提携は、アジア市場でインサイドセールス活動を支援してほしいというニーズが強まっていることを受けて、英語、現地語を話せる人材を確保することなどが狙い。提携により、クアラルンプールに拠点を構え、アジアをターゲットとする企業向けにインサイドセールス活動を行うサービスを展開するとしている。
 

 

5/15■ 3,134円   (+11.0%)
14日の取引終了後、6月30日を基準日として1株を2株へ株式分割すると発表しており、これを好感した買いが入っている。
 
5/29■ 
同社、ブイキューブ <3681> 、レブコムの3社で営業の働き方改革を支援するSales Tech領域でサービス連携。

 

7/19■
ショーケース <3909> と業務提携。BtoB企業向けの動画広告からインサイドセールスまでをサービス提供する。
 
11/14■
2019年12月期第3四半期(19年1月-9月)決算を発表した。売上高が前年同期比9.6%増の23.77億円、営業利益が同9.0%増の2.93億円、経常利益が同11.0%増の2.93億円、四半期純利益が同11.2%増の1.96億円
12/2に上方修正発表するも、それほど株価は動かず。
 
12/9■
インサイドセールス業務を支援するAIツール「SAIN」の本格販売が12月からスタート
この材料を手掛かりに株価は上昇トレンドに。
株価は1200円から2200円まで上昇し決算発表前まで物色される。決算後は下落トレンドに
 
 
3/10  1,804円   (+14.0%)  
 ブリッジインターナショナル<7039>が急伸。政府がこの日の閣議で、新型コロナウイルスの更なる感染拡大に備えて、「緊急事態宣言」の発令を可能とする新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案を決定した。今後、国会に提出され、13日に成立する公算が大きいとされるが、仮に緊急事態宣言が発令されれば企業の営業活動にも支障が出る可能性があることから、電話やメールなど非対面手段で営業活動を行うインサイドセールス(非訪問型営業)のアウトソーシングサービスを展開する同社に思惑的な買いが向かったようだ。
一時的に急騰したが、その後3/23には1180円まで下落。
 
3/17  1,593円   (+5.3%)  
電話やEメールを利用した非訪問型営業「インサイドセールス」で培った経験・ノウハウを活用し、企業向けに「テレワーク導入支援サービス」を19日から提供すると発表
マザーズのトレンドが変わったタイミングで、株価は、4/15には暴落前の高値水準2,210円まで戻す。
 
5/15  2,140円   (+8.0%)
20年12月期第1四半期(1-3月)の経常利益(非連結)は前年同期比13.4%増の1.1億円
決算への期待?なのか4/30ぐらいから上昇基調に、決算後も株価は高値を超えてきている。
出来高も直近ではかなり急増している。
 
5/20  2,534円   (+9.1%)
テレワークを活用した法人営業の仕組み作りを支援するコンサルティングサービスの提供を開始すると発表。
電話やEメールを利用した非対面型の法人営業活動「インサイドセールス」で培った経験・ノウハウを活用。
テレワークを活用した法人営業モデル策定コンサルティングサービス、非対面営業研修、テレワーク営業支援 IT ソリューションの導入支援をサービスとして提供する。
コロナ問題が終息した後でも、顧客や営業活動の状況に応じてテレワークによる営業活動と通常の訪問型の営業活動を組み合わせて実行する 「テレワークを活用した法人営業モデル」の導入が今後の主流になっていくと考えられている
 
次の目標は、初値の3310円を超えていけるか?
インサイドセールス の需要は高いようだが、アウトソーシング事業がメインであり、デジタルインサイドセールスも まだまだ時間がかかるイメージなので、それほど大きな成長性はないと思われるが、今後も安定的な成長は期待できると思う。
どちらと言うと先行投資の費用は継続的に発生すると思うので、まだそれほど業績が上振れる会社ではない認識。ただ長期的な成長は期待できると思う。
今の株価は少し期待先行のような印象を持つが、他のIPO銘柄に比べると、それほど人気にはなっていないように思う。
もう少し機関投資家だけでなく、個人投資家にも目を向けてくれば、変わってくると思う。
配当も優待もないが、四季報では、配当予想を出しているので、期待したい。
 
 
 
 

 

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大株主情報

外国人保有比率が2.6%→7.4%に増加

投資信託保有比率4.7%→5.4%に増加

浮動株比率が17%
 

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