STI フード ホールデイング

最近、上場したSTIフードホールデイングについて書いてみようと思う。


この会社は、
水産原料の調達から食品の製造・販売を一環して行う食品メーカーで、取り扱うのは、惣菜や缶詰などの「食品」と、食品メーカー向けに供給するおにぎりの具材などの「食材」だ。売上高の5割以上がセブン‐イレブン・ジャパン向けであり、上場前から注目していた。

今期の業績も、外出自粛に伴う自宅での食事機会増で惣菜などの食品が好調です。
主にセブンイレブン向けに販売しおりますが、セブンイレブンの依存度は高いですが、年々売上は伸ばしています。
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セブンイレブン向けという事で、セブンイレブンの主な惣菜を販売しているプライムデリカの業績を見てみました。
主にここでは、パン・サラダ・デザート・お弁当などほとんどの惣菜はここで作られています。

工場も店舗の拡大とともに全国に拡大しています。


primedelica.com


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プライムデリカの昨年の業績です。売上は2020年が+2%  2019年が+7と堅調ではあります。粗利は低いですね。
やはり、セブンイレブンは商品へのこだわりはすごいですから。お取引先は大変だとよく聞きます。

プライムデリカSTIフードHDの業績を比較すると、デリカ惣菜・セブンプレミムのついては期待できるのではないかと思っています。
賞味期限も長いので、フードロスの観点でもよいではないかと思います。
魚惣菜はこれから超高齢社会になる中で、需要は高まりそうです。(スーパーでも魚惣菜の売り場が拡大しているように思います)


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そして、
この会社が気になる要因の一つがセブンプレミアムです。
この商品は、2007年に発売開始して、約13年でアイテム数は1400アイテムを超えています。
売上は1.5兆円まで拡大していますが、1アイテム当たりの売上は単純計算で、4億近いです。

競合小売りのイオングループPB「トップバリュ」の売上高は7637億円、アイテム数は6000です。先にPBを拡大したのは、トップバリューで、PBと言えばトップバリューでしたが、今は完全に逆転しています。
セブンプレミアムの凄さはこれだけではありません。それぞれの商品の販売力です。アイテム当たりの売上を見ても単純に3倍近いです。
中には単品で10億を超えるような商品もかなりあると聞きます。
(このセブンプレミアムは値入れが高くとにかく儲かります。販売担当者はかなり積極的に仕入れを行いますし、グループ全体で力を入れている商品になりますし、新商品が発売されるとかなり売れていましたので、積極的に仕入れをしていたと思われます)

そのためセブンイレブンには、ひっきりなしにPBの依頼がくるようですが・・・普通は小売り側から要望することが多いように思いますが、セブンプレミムについては
逆のようです。(噂でよく聞いていました)


セブンプレミアムは価格より品質にこだわり商品開発してきました。
セブンプレミアムだけでなくさらに上質なセブンプレミアムゴールド。生鮮食品分野に「セブンプレミアムフレッシュ」、洗剤などの日用品や衣料品を提供する「セブンプレミアムライフスタイル」を新設してして拡大してきました。


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セブンプレミアムは、2007年に当時のヨークベニマルの大高社長が先導して進めてきた商品です。
この商品は、セブン&アイシナジーを最大限に活かしてPBだと思います。セブンイレブンイトーヨーカドー などの商品部とメーカーが垣根を超えて商品開発を進めていました。ちょうど、その頃持ち株会社に移行したことが影響したのかもしれませんが。

このセブンプレミアムが当時のPBと大きな違いは、価格優先ではなく品質に拘って商品を開発した事と製造元を商品に記載している事だと思います。
故に製造元が情報開示したことで消費者は安心して購入する事ができたと思います。そんな商品が安く購入することができる事で消費者のニーズを掴んでいったのだと思います。

セブンプレミアムの商品は自信を持って、おすすめできる商品です。でも最近、イトーヨーカドーにいったら、ホクトのきのこまでがセブンプレミアムになっていて、衝撃を受けました。既存の商品と同じじゃないのか?しかしながら、セブンプレミアムの商品のステータスをさげたくはないとは思うので、商品については厳選されているとは思いますが・・・わざわざセブンプレミアムをつける必要性があるのかはよくわかりません。


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魚惣菜についても今後注目できると思います。

最近の傾向として、スーパー・コンビニでは魚惣菜に力を入れている傾向が伺えます。
特にチルドパックの商品は増えているように思います。(容器で温めてすぐ食べられる商品は本当に増えています)

カテゴリー別の市場規模を見ても惣菜関連は伸ばしているように思います。
最近、健康面から注目されているのは高タンパク質、低カロリーの商品露出が増えていますが、健康志向という観点でも魚などを気軽にとれるSTIフードの商品は今後期待できると思っています。魚調理が苦手な人にとってはいいですよね。

そんなことを思っていて、この会社の時価総額から考えると注目しております。
(売上が100億前後で時価総額が100億前後なら・・・)

工場も新設するようだし、アイテム数が今後増えてきて、売り場が拡充されてくれる事を期待しています。

 

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